税務調査は拒否できる?相続税の税務調査でよくある疑問を税理士が解説

遺産を相続すると、多くの方が気にされるのが相続税の税務調査です。
税務署から連絡が来たとき、
- 税務調査は拒否できるのか?
と疑問に思う方も少なくありません。
本コラムでは、相続税の税務調査は拒否できるのかについて、基本的な考え方と注意点を税理士が解説します。
目次
- 1.相続税の税務調査は「任意調査」が原則
- 2.「任意調査」なら税務調査は拒否できる?
- 3.税務調査のどこが「任意」なのか?
- 4.雑に対応したり、嘘をついたらどうなる?
- 5.相続税の税務調査こそ、税理士のサポートが重要
相続税の税務調査は「任意調査」が原則
相続税の税務調査を、大きく分けると次の2つがあります。
・ 任意調査
・ 強制調査
このうち強制調査は、悪質な脱税行為が疑われ、刑事責任を追及する目的で行われる調査です。
一般的な税務調査は、ほとんど該当しません。
通常、相続税の税務調査といえば、税金を追徴することに重きを置いた「任意調査」になります。
ここで疑問に思うのが、
- 🤔「任意」なら断れるのでは?
という点です。
「任意調査」なら税務調査は拒否できる?
結論からお伝えすると、税務調査そのものを拒否することはできません。
相続税の税務調査は「任意調査」と呼ばれていますが、
・調査を受けるか
・受けないか
を自由に選べる、という意味では全くありません。
税務署から税務調査の打診があった場合、原則として応じる義務があります。
正当な理由もないにもかかわらず拒否し続けた場合には、
・1年以下の拘禁刑
・または50万円以下の罰金
に問われる可能性もあります。
次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
(途中省略)
当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは偽りの答弁をし、又はこれらの規定による検査、採取、移動の禁止若しくは封かんの実施を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
国税通則法128条 検査拒否罪 等
そのため、税務調査は事実上、強制的なものになります。
- 😡 それなら、どこが任意なの?
と感じる方も多いと思います。
税務調査のどこが「任意」なのか?
税務調査が「任意調査」と呼ばれる理由は、調査の進め方にあります。
相続税の税務調査は、税務調査官が亡くなった方や相続人の自宅に訪問し、
・財産などについての質問
・通帳などの書類の提示
を求めながら調査を進めます。
この質問などは、納税者からの協力を得ながら進めていくことが前提にあり、
納税者の反対を押し切って強引に調査を進めることはできません。
つまり、
・どのように質問に応えていくのか
・どの資料を、どのタイミングで提示するのか
といった点については、納税者に裁量があるので「任意調査」と呼ばれます。
繰り返しになりますが、税務調査を「受ける、受けない」
を選べるという意味ではありませんので注意が必要です。
雑に対応したり、嘘をついたらどうなる?
税務調査では、答えにくい質問や、不利になりそうな指摘を受けることもあります。
その結果、
・ 回答したくない
・書類を見せると不利になりそう
と感じる場面も出てくるでしょう。
しかし、次のような対応はお勧めできません。
・ 噓をつく
・正当な理由がないのに回答を拒否する
・調査を妨害する
なぜなら、先にご説明した正当な理由もなく調査拒否をしたときと同様に、
最悪の場合には刑罰(不答弁罪や妨害罪)が科せられる可能性もあるためです。
一方で、税務調査官の質問が調査権限を逸脱しており、違法性がある場合には、拒否することが認められるケースもあります。
重要なのは、
- ・その質問が適法かどうか
- ・どこまで回答すべきか
を正しく見極めることです。
この判断を誤ると、税務調査の結果に大きな差が出ることも少なくありません。
相続税の税務調査こそ、税理士のサポートが重要
今回は「税務調査は拒否できるのか」というテーマで解説しました。
結論として、税務調査そのものを拒否することは難しいと言わざるを得ません。
だからこそ重要なのは、税務調査にどう対応するかです。
特に相続税の税務調査は、
・追徴税額が高額になりやすい
・調査官の着眼点が専門的
という特徴があります。
不安を抱えたまま調査に臨むよりも、税務調査に強い税理士のサポートを受けることで、精神的な負担を大きく軽減でき、結果的に追徴額を抑えられるケースも多くあります。
なほ税理士事務所では、相続税の税務調査対応に力を入れており、
・税務署とのやり取りの代行
・調査当日の立会い
・指摘事項への適切な反論・説明
まで、一貫してサポートしています。
相続税の税務調査で不安を感じている方、すでに税務署から連絡が来ている方は、お一人で悩まず、ぜひ一度ご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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