孫への生前贈与を安全に行う方法|名義預金で否認されないポイントを解説

お子さんやお孫さんへお金を贈与したいと思ったことはありませんか?
一方で、「あとから税務署から何か言われないか心配…」という理由で生前贈与をためらってしまう方も非常に多いです。
そこで今回は、税務署が納得する「安全な生前贈与の進め方」について、ポイントをわかりやすく解説します。
目次
- 1.安全に孫へ生前贈与するためのポイント―“名義変更”がカギ
- 2.贈与が“不成立”と判断された場合はどうなる?
- 3.名義預金になると起こる問題―相続税で大きなリスクに
- 4.まとめ|孫に贈与するなら「名義預金対策」が必須
安全に孫へ生前贈与するためのポイント―“名義変更”がカギ
ここでは「お金の生前贈与」を、
お金をあげる人から、もらう人へ、「持ち主の名義変更をして、受け渡しする手続きのこと」
と考えていきます。
たとえば、車などの所有物を別のだれかに譲るときには、次のオーナーに車をわたして「はい終わり」ではなく、必ず名義変更の手続きを行うと思います。
同じように、安全にお金を生前贈与したいときには法律上の「名義変更の手続き」が必要になります。
ただし、名義変更の手続きといっても、お金の生前贈与については、何か所定の届出書のようなものが準備されているわけではありません。
具体的な手続きの内容は、複数の法律や過去の裁判例のなかで細かく書かれています。
どのような事が書かれているのか、具体的なステップはこちらです。
〇 安全な生前贈与の手続き6ステップ
1️⃣あげる人(贈与者)がもらう人(受贈者)へ「お金をあげたいです」と伝える。
2️⃣もらう人(受贈者)があげる人(贈与者)へ、「お金をもらいます」と返事をする。
3️⃣もらう人にお金をわたす(もらう人名義の口座に振込むなど)。
4️⃣生前贈与したことを記録した書面(贈与契約書)を作成する。
5️⃣もらった人が贈与されたお金を自分で管理して自由に使えるようにする。
6️⃣税務署に贈与税の申告や納税が必要なときには、もらった人が自分で、その申告と納税をしている。※その年に110万円以上の贈与をしたときの場合
この①~⑥のどれか1つでも欠けた状態で生前贈与を進めると、
税務署から「生前贈与の成立に必要な名義変更が済んでいない」とみなされ、
結果として生前贈与が不成立と判断される可能性があります。
贈与が“不成立”と判断された場合はどうなる?
ここでおそらく疑問になるのは、
- 🤔 名義変更の手続きが不完全で「生前贈与が不成立」とされたら、口座に入金したお金は一体どういう扱いをされるのか
です。
これは、次のようになります。
✅そのお金の持ち主は、元の持ち主のまま(つまり、あげようとした人のまま)
✅入金先の口座は“名義を借りただけ”とみなされる
一般的に、銀行の口座に入金すると、そのお金は口座名義人のものになる、と思われがちですが、法律上の扱いは大きく異なってくるので注意しましょう。
このような、預けている「お金の持ち主」と、保管場所として使っている「口座の名義人」が別人となった預金のことを名義預金といいます。
名義預金になると起こる問題―相続税で大きなリスクに
税金上、名義預金になってしまうことで困った問題が発生するのは、
財産を生前贈与する人が亡くなった後で行われる相続税の税務調査がほとんどです。
- 銀行に預けられたお金が、口座の名義人のものではなく、実は亡くなった人のものだった。
そうなってしまうと相続税の対象になる財産が増えてしまいます。
そして、税務署が税務調査を行う目的は、この名義預金を指摘し、税収(追加の相続税と罰金分のお金)を増やすことにあります。
☝️先ほどの①~⑥の1つも欠けることのないよう、安全な生前贈与を成立させていきましょう。
まとめ|孫に贈与するなら「名義預金対策」が必須
孫への生前贈与は手続きが不十分だと「名義預金」と判断され、贈与自体が否認されてしまいます。
安全な生前贈与の手続き6ステップを守ることで、税務署も納得する「正しい贈与」になります。
生前贈与を行う際にはステップを確認をして、安心してお孫さんへ財産を渡していきましょう。
生前贈与や相続対策について不安を感じましたら、是非、なほ税理士事務所にご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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